金属疲労 ゴルフの科学

金属疲労 ゴルフの科学

ドライバーが突然飛ばなくなったのですが金属疲労しちゃったのでしょうか?というAさん。金属疲労しちゃったとすればヘッドが割れているはずです。ヘッドを見ると亀裂などは無い様子。ヘッドが変化してないとすれば答えは そうです スイング ですね。

Aさんは人間の疲労と金属疲労が同じようなものだと思っているようです。すなわち繰り返し打っているとヘッドの金属も疲れてきてだんだん反発が悪くなっていくというような。 これは全くの間違いです。


金属疲労とは金属材料が応力を繰り返し受けていくうちに、内部に亀裂が生じたり、強度が落ちたりする現象で正式には疲労破壊(もしくは疲労)といいます。内部に微小な亀裂が進行していますから回数を続けると破壊します。

金属に引張応力をかけていくと最初は応力に比例して伸びていきます。これを弾性範囲と言います(バネの範囲と考えましょう)。一定の応力(降伏点)を超えると永久変形(戻らない変形)が始まります。これを塑性変形と言います。さらに応力を加えるとしまいには破断します。

金属疲労は弾性範囲内の応力でも繰り返し受ける事によって破壊に至る現象で、応力が強い程少ない回数で破断します。ただこれが10~100回程度で破壊するようでは疲労とは言いにくいと思います。1000000回~10000000回くらいしても破壊しない最大の応力を疲労限度といい、これ以下の応力であれば何回繰り返しても破壊しないとされています。するとたとえばドライバーヘッドで金属疲労があるかといわれれば普通は無いと思います。通常の打撃では十分に疲労限度以下であると考えられます。一方肉厚の薄い高反発ヘッドでパワーのある人が打つと数回で破壊する事もあります。これは疲労ではなく単なる強度不足です。

金属ヘッド、やスチールシャフトで金属疲労は起こりません。ご安心下さい。もし何か変わったとしたらご自分のスイングを疑いましょう。(ただ10年以上経ったスチールシャフトは内部が相当錆びている可能性があり、硬さも変化します。)

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